コロナウイルスの影響で世界中で絶賛大打撃を被ってるクルーズ船ですが
クルーズ船で働く人は最近もっと増えてますよね。
僕は2019年の7月から20年の3月くらいまで豪華客船に鍼灸師として乗船していました。
船は完全に未知数なので乗る前から先に船に乗った先輩鍼灸師に聞いたり、ググったりして船の就労環境がどんなものか調べていました。
いろんな情報を仕入れていろんないい話もあれば、
よく聞く話は船での就労環境は大変だということ。
船に乗ったことがない人は色々と不安ですよね。
なので今回は船の就労環境がどんなものなのか書いていきます。
僕は船上で鍼灸師だったので基本的に鍼灸師に適切な内容になります。
そして船会社によって待遇が違うようなので参考程度にしてください。
とりあえず船上鍼灸師、めちゃくちゃ快適
まず鍼灸師の場合、めちゃくちゃ快適です。
人によるとは思いますが、船の上の生活に馴染むことさえできれば本当に何も不満なく過ごすことができます。

これはどの船でも共通ですが、船で働く人には明確なカーストとも言えるランクがあります。
上から
- オフィサー
- スタッフ
- クルー
です。
鍼灸師の場合はこの一番上のオフィサーに該当します。
船の上の最高のランクです
(厳密に言えばオフィサー内でもストライプの数で分類はあります)
なのでありとあらゆる特権がついてきます。
ざっとオフィサーの特権を上げると、
・個室、キャビンスチュアートがいる
– 基本1人部屋で掃除、洗濯等毎日やってくれます。
・オフィサーズメスの存在
– クルーの食堂はインド料理かフィリピン料理しかないので毎日フルコースを食べられるオフィサーズメスはありがたいです。
・客エリア行き放題
– 制約はほぼありません。映画、ショー、バー、レストラン等行き放題です。
などです。
労働時間に関しては船の上は長時間労働です。
住む場所が職場なわけですから、早朝から夜遅くまで働きます。
でもそれは一日中海の上にいる時だけであって、港が数日続く場合は半日休みの連続も出現します。
仕事終わりの家事を考えなくてもいいので一日仕事でもあまり気にはなりません。
オフィサーであれば船の上の生活は普通に快適です。
売り上げが上がれば生活水準も上がる
上に書いた通りオフィサーは基本的に楽勝なのですが、鍼灸師の場合は少し面倒なところがあります。
鍼灸師は船会社ではなく、売り上げ重視のスパ会社に所属しています。
よって売り上げが出ていなければ会社からプレッシャーをかけられることも。
しかし逆に収益さえ出ていれば、ある程度のわがままは許されます。
会社側も稼げる鍼灸師を見つけるのは難しいと言っているので、
ある程度稼げる鍼灸師は重宝されます。
僕の友達のインド人中医師はリテールの売り上げがとてつもないので、寄港する港では基本1日休みをとるとマネージャーに伝えてるらしいです。笑
そのくらいのわがままも会社にお金さえ運んでくれれば許されます。
鍼灸師はスケジュール管理等も自分でできるので好きな港で休みを取ったり、半日休みを午前か午後で調整したりもできます。(カリブ海で飲みたい時とかは午後休みがオススメです)
鍼灸師の就労時間は週52時間以下です。
その中の調節はいくらでも自分でやって大丈夫です。
他のクルーが週72時間とか普通に働いているのでいかに恵まれているか分かりますね。
僕はSea day(一日中海にいる日)に休みを取る必要はないので、
それが続く週は52時間以上働いて、翌週の港が多い週に休みを多めに取るようマネージャーと取り決めました。
おかげで一日休みは毎週一日という規定の中、丸2日休みとか作ることもできましたが、
マネージャーは“収益さえあれば大丈夫だよ”ってスタンスなので何も問題はありません。
収益さえ出せれば個人の収入も増えるし、船の生活も楽になります。
注意:快適すぎて地上が嫌になる
船の生活は快適ということを書いてきましたが、もう一つ大事なことがあります。
楽すぎて地上が嫌になる。笑
長く船に乗っていると地上で仕事と家事をしていく生活に嫌気が差すこともあるようです。笑
僕は一回乗っただけなので、船楽だなぁという感想しか持ちませんでしたが、船会社に勤めてて何年も乗っている人と話した限り、
地上での家事や料理がめんどくさいと感じてくることは結構あるあるみたいです。
船に乗っている間に不便だと感じることは激遅なWi-fiくらいです。笑
こればかりは地上に降り立ったときのWifi速度に毎回感動します。
おわりに
もしも鍼灸師で船に乗ろうと考えているのであれば生活自体は楽勝です。
最初は集客やセミナー等でストレスに感じることは多いと思いますが、船上生活は割と簡単です。
人によって感じ方は全く変わるとは思いますし、
先ほど言った通り、収益によって快適さもだいぶ変わってきます。
地上とはやりようが違うので
新しいチャレンジとして挑戦してみる価値はありだと思います。