永住権下りず?3年間住んだニュージーランドを出た理由

時が経つのは早いもので3年過ごしたニュージーランドを出てからもう1ヶ月以上経ってしまいました。

 

 

 

 

3年間と言えば長くもなければ短くもない期間ですが、

いろんな経験をしながら過ごしたニュージーを去るというのはなかなか感慨深いものがありました。

 

特に僕はニュージーランドの生活自体はとても好きだったからです。

 

 

 

 

去年、僕はNZの永住権の申請をしました。

数記事に分けてそのことについて書いていたので、読んでた人は気になってた人もいるかもしれません。

 

NZで仕事を初めて2年が経過しました。

 

 

IELTSの語学証明もクリアし、EOIのポイントもクリアし、必要書類の準備を整えました。

IELTSの結果に驚愕

 

 

 

結果的にはニュージーを去ること、そして前回の記事で日本に帰国したことを報告しました。

しかしまだニュージーを去ると決めた理由については話していませんでした。

 

 

 

今回は

永住権を申請していた僕がなぜ今更ニュージーを出るという結論に至ったのか

報告させていただきます。



理由:永住権が下りずに時間がかかりそうだったから

 

はい、理由出ました。

 

 

 

長々書くと思われた出国する理由を光の速さで言ってしまいました。

 

というかタイトルで言ってました。笑

 

 

 

 

 

2019年5月現在、永住権を取得するためにはNZの移民局が定めたスケールで

160以上のポイントが必要です。(申請自体は100ポイントからできますが、160に達していない場合選出はされません)

 

 

ポイントは年齢、学歴、職歴、働く場所、パートナーの有無等から総合的に割り出されます。

自分のポイントが気になる人はEOI Points Indicatorで確認してみてください。

 

 

 

 

 

僕が永住権に申請した時ポイントは丁度160ポイントでした。

 

 

それぞれ以下の通りです。

 

年齢:20~39        –      30Pt

NZで技術職で働いている:50Pt

学歴:Level7 (Bachelor/大卒)           –       50Pt

技術職での職歴:4年以上6年未満  -       20Pt

NZで一年以上その業務に就いている   -      10Pt

 

計160Pt

 

 

 

 

160点以上あるEOI(Expression of Interest)は自動的にプールより選出され

本申請に移っていきます。

 

 

 

僕のEOIも応募してその翌週には選出され本申請の方に移りました。

 

 

 

 

そして待つこと約二週間。イミグレから一通のメールが。

 

進展あったかなと思って開いてみると、

“ポイントに変更があり結果、ポイントが不足したのでプールに戻されました。”

との報告が。

 

 

 

 

いや嘘やん。

 

 

 

 

 

 

 

“プールからもう一度選出された場合、報告させていただきます。”

 

 

 

 

 

 

これも嘘やん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチやん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永住権のポイントが足りなくなった理由は?

今回の僕のポイントで問題となったのはコレです。

 

職歴。

 

 

 

僕が鍼灸師になったのは2013年。

 

それからマレーシア、ニュージーランドと鍼灸師として仕事をしてきたので

鍼灸師としての職歴4~6年は間違ってはいません。

 

 

 

 

しかし僕の場合それが2年以上4年未満に落とされました。

 

その職歴から得られるポイントは15点

 

 

結果的に僕のポイントの総計は155点になり、あと5点だけ基準に届かない事態に。

 

 

 

 

 

 

ではなぜ僕の鍼灸師としての職歴が認められなかったのか。

 

 

 

 

ここで勘違いしてはならないのは鍼灸師としての職歴ではなく、

技術職としての職歴ということです。

 

 

 

 

鍼灸師は技術職だから

鍼灸師の職歴=技術職の職歴じゃないの?

 

と思う方もいるかもしれません。(はい、僕です)

 

 

 

 

 

ところがニュージーランド移民局が認める鍼灸師 ANZSCO Skill Level 1を満たす鍼灸師のみです。

 

1. It was in an ANZSCO skill level 1, 2 or 3 occupation

This can be the same occupation for which you’ve claimed points for skilled employment, or a different occupation at skill level 1, 2 or 3. The work undertaken must substantially match the ANZSCO description of that occupation, and you must have completed the qualification specified by the ANZSCO for that occupation before the period for which you are claiming work experience points

If you don’t have a relevant recognised qualification, you must have completed relevant work experience specified by the ANZSCO for that occupation before the period for which you are claiming work experience points. For any skill level 1 occupation you can substitute the qualification specified by the ANZSCO with 5 years of work experience (even if the ANZSCO does not state this).

引用 – Immigration NZ – Skilled Work Experience : www.immigration.govt.nz

 

 

 

ANZSCO Level 1を満たすにはBachelor(大卒)以上もしくは5年の経験が必要です。

 

 

 

そして上記のこの記載。

you must have completed the qualification specified by the ANZSCO for that occupation before the period for which you are claiming work experience points

にある通り、EOIで職歴として申請するにはこの基準を満たしてからの計算となります。

 

 

僕は鍼灸学士を持っていますが、それを取得したのは日本で鍼灸師になってから約2年半後でした。

 

つまり僕がそれより前にやっていた鍼灸師としての職歴は無効となるのです。

 

 

 

 

 

これ職歴を計算する上ではかなり重要ですよね。

 

 

 

 

つまり日本の専門学校卒の鍼灸師は学士ではないので、

専門職として認められるには5年の職歴を経て初めて認められるのです。

 

 

 

 

例えば8年の鍼灸師としての経験があっても実際にカウントされるのは

5年経ってからの3年間のみです。

 

 

 

専門学校卒で職歴が5年以下の鍼灸師は自ずと職歴なしになってしまいます。

 

 

 

これからニュージー(もしくはオーストラリア)で専門職として申請しようとしている人は

もう一度計算してみるといいかもしれません。

 



あとたった5点ならどうにかなったのでは?

さて以上の理由で足りなくなったポイント。

 

でも5点だったらどうにかなりそうって思いません?笑

 

 

 

 

 

ぶっちゃけどうにかなります

 

 

 

 

 

僕のイミグレに認められた職歴は学士を取ってからの2年5ヶ月

あと1年半働けば職歴が四年に達し、ポイントは160になります。

 

 

 

 

 

もっと手っ取り早く、簡単にポイントを上げるには

職場をオークランド以外に変えること。

 

 

オークランド外で働くだけで30Ptプラスされてポイントは余裕で達します。

既にEssential Skills Work VisaをNZで持っている人は割と簡単に他の職場へ切り替えることができます。

 

 

 

また、当時付き合っていた彼女は外国人で英語はもちろんできたので

彼女と申請すればパートナーとの申請ということで10Ptプラスでポイント160には達します。

(パートナーとの申請ではパートナーも申請者と同じレベルの英語力の証明が必要です)

 

 

 

 

他にも雇用主が協力的であれば給料を上げてもらってHigh Remuneration Thresholdに達すれば20Pt得ることができます。

額は時給$50以上なので簡単ではないかもしれませんが交渉次第です。笑

 

 

 

 

ざっと考えただけでもこのように色々とやり方はありますが、

僕としては上記のどれも実践してまでNZの永住権が欲しいとは思いませんでした。

 

 

 

 

結局のところ永住権を取らないという決断をしたのは

また永住権の為に頑張ろうと思えるほど僕の気が向かなかった

ということが大きな原因です。

 

 

 

 

僕がこっちに来た時にジョブオファーを貰ったギズボーンの鍼灸師からは

ギズボーンで仕事したくなったらいつでも連絡して

と今でも言われているので職場を変えれば永住権はすぐにでも取れたかもしれません。

 

 

 

 

でも僕はNZで3年間お世話になったあのクリニックを出てまで永住権が欲しいとはどうしても思えませんでした。

 

そんな気持ちにさせてくれる職場や上司、同僚たちに会えたことが何よりもNZに来てよかったと思える財産になりました。

 

 

クリニックのマネージャーは僕がNZを出る最後の最後まで

気が変わってNZに残りたくなったらどんなことでもサポートするからと言ってくれていました。

 

 

彼らとは同じ職場で働くことはなくなりましたが、今でも友人と言える人たちです。

 

 

 

満足してしまったNZの生活。挑戦するなら今。

 

職場に恵まれ、患者に恵まれ、友人に恵まれて生活したNZ。

 

 

NZでの生活は楽しかったですし、

この3年過ごしたあの地で考え方が大きく変わったと思います。

 

 

 

そして同時に、その満足感から

落ち着いてしまうことに焦燥感を感じる自分がいました。

 

 

まだ一つの地に落ち着くには僕には早すぎるんです。

 

 

 

 

 

永住権は十分な準備をすればいつでも取ることができます。

 

ただ経験値を一番得ることができる二十代の今でなければできないことは世界にいくらでもあるんですよね。

 

 

今回乗ろうと決めた船もそうです。

若いうちにそのような特殊な環境に身を置くことはどんな結果になろうともいい経験になります。

 

 

 

 

 

永住権を目指す人は多いです。

僕も昔からNZの永住権は欲しいと思っていました。

 

 

 

 

でもNZに3年間住んで、いろんな人を見て考えが変わったことは、

結局どこで永住権を持っていようが、その権利を活かしきる自分の力がなければ就労ビザとほぼ変わらないんですよ。

 

 

 

 

僕が今NZで永住権を取ってそれから何をしたいかと考えれば、

僕がやりたいことの殆どがNZとは別の国でできることでした。

 

 

NZで永住権を取ってやりたいことことと言ったら

自分で経営するか、

ワゴンで旅しながらクライミング+治療+コーヒーを売る。笑

とまぁそんな感じでした。

 

 

 

 

それじゃあ今無理して取らなくてもいいですよね。

 

 

 

 

 

この世界にはいろんな形の国、人々、文化があり、

まだこの太平洋の端の小さな島国に根を張るには早いという感情しか持てませんでした。

(NZでは太平洋の端っこの島国というのを誇らしく思っている人が多いので悪口ではないですよ笑)

 

 

 

 

 

またいろんな国を見た後にNZに帰ってくるかもしれません。

永住権がどうしても欲しければもっと力をつけたその時取れれば十分です。

 

終わりに

 

以上が僕がニュージーを出ると決めた理由です。

 

 

 

永住権は今回は取れませんでしたが、それに対しての悲しみもありませんでした。

むしろ新しいことにチャレンジできることに対してのワクワクの方が大きくなっていました。

 

 

そう考えると永住権を取るとしばらくはその地に拘束されるので今の僕に取っては足かせになり得たのかもしれません。

 

 

 

最終的にニュージーは本当に日本よりも家という感じがしましたし(笑)、

一生仲良くできると思える友人もできました。

 

それだけであの地にあの時期に行けて本当に良かったと思っています。

 

 

 

 

今は新天地に向けて気持ちが盛り上がっています。

 

僕は取れませんでしたがこれからNZに永住しようとしている方、

応援しています!

 

 

 

さて新章、開始です。

 

 






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「永住権下りず?3年間住んだニュージーランドを出た理由」への2件のフィードバック

  1. 私もNZはオークランドとクライストチャーチに短期間、オーストラリアにもいましたが頻繁に変更され尚且つ毎回厳しくなる条件に悩まされた事を思い出しました。当たり前に暮らす自国では出来ない経験ばかりで学ぶところが沢山ありました。友人を頼れば申請は受け入れられたのですが、それでは意味が無く、最終的には場所に拘る気持ちと自分自身のスキルにも疑問を感じ始めたので諦めました。

    人も大らかで気候も良く、本当に美しい国ですよね。

    これからもブログを楽しみにしています。お体に気を付けて頑張って下さい。

    1. Ellaさん、再びコメントありがとうございます!

      海外に住むと移民法の変更には常に気を張る必要がありますよね。でも結局は自分の納得いく生活を送るために最も大事なのは永住権や国籍等ではないことは確実だと思っています。”諦める”を選択することも立派なことですよね。

      NZは自分にしては過ごしやすかったのでまた帰ることになるかもしれません笑

      またブログに遊びにきてください^^

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