鍼灸師になりたい人や、将来なろうと思っている人、
またはすでに鍼灸師で患者を治療している人、鍼灸師だけど今は他の仕事をしている人。
いろんな形で鍼灸というものに携わることがあると思いますが、重要なことは
なぜ人は鍼灸師になるのか。
特に理由がない状態で鍼灸師になったり、もしくは将来なりたいと思っているのなら
もしかしたら他の仕事の方が幸せになれるかもしれません。
これは何に対してもそうですが、鍼灸師に向いているような人とあまり向いていない人がいると思うのは事実です。
今回は何で人は鍼灸師になるのかということについて書いていきたいと思います。
僕は鍼灸師は魅力的な職業だと思っていますし、楽しんでやっています。
でも世間一般から見れば違う印象を持たれることもあるかもしれません。
例えば、変な人が多い。まぁこれは事実ですね。笑
あとは暗い人が多い。これもまぁ確かに。。
そしてよく聞くのが鍼灸は痛そう。うん、これも施述者と患者によるので否定はできない(毎日人に打っておきながら鍼は未だに怖いです笑)。
まぁこのような印象を持っていてもぶっちゃけあまり間違っていません。
そんな中、鍼灸師になろうと思った方にはいろんな考えがあるのだと思います。
もしも何も考えてなく鍼灸師になろうとしているのであればそれは結構問題です。
なぜなら僕が考える鍼灸師に向いている人として必須なものは考えることをやめない力だからです。
鍼灸師という仕事は少し特殊です。
なぜなら鍼灸はこの時代に合っていないからです。
今の世の中、答えは常に手に入ります。
疑問があれば本を読む、もしくはそんなことをしなくてもインターネットで検索すれば5分もあればだいたいの疑問の答えは見つかります。
なので今のほとんどの人間は答えを得ることに慣れてしまっています。
昔はそうではありませんでした。昔の人類は分からないことの方が多かったのです。
そこで僕らの祖先がやっていたことは考えることです。
なぜ星は光るのか、なぜ人は死ぬのか、自分はどこにいるのか、そもそも自分とは何なのか。
疑問は数え切られないほど毎日でてきます。
そこで彼らが昔からやっていたことは想像です。
想像を膨らませて法則を見つけ出し、そこに理論を組み立てていました。
しかし今日では科学が発展した結果、
研究して根拠を探し出し、その上に理論を組み立てるということが現代の当たり前になってしまいました。
鍼灸はどちらでしょうか?
当然ですが鍼灸が生まれ発展したのは前者の時代です。
なので鍼灸というものは元々現代の考え方には合っていません。
だからこそ鍼灸師には変な人が多いと言われるのも当たり前っちゃ当たり前です。
鍼灸を深く理解しよう、考えようとすればするほど見えてきます。
鍼灸は想像なんです。
そして想像の本質は想像自体であって、大事なのは答えではありません。
なので現代の考え方に近く、答えをもらうことに慣れている人間は多分鍼灸師には向いていません。
鍼灸というのは終わりのないものです。
やっていれば疑問は山ほど出てくるし、治療内容に正解も間違いもありません。
なので考え続けることさえできれば、それはやりがいになります。
そしてお金に一番の価値を見出している人もあまりおすすめはできません。
鍼灸をしているだけでは大きな収入を得ることは難しいです。
クリニックがどんなに忙しくても、患者を診れる数には限りがあります。
とりあえず手に職をとか、就職難だから技術をとか、
そのような理由であれば鍼灸よりもこの時代に合った専門を突き詰めた方が将来的にはお金にはなります。
なのでその動機で鍼灸師になるために学校に投資をするのは卒業後にがっかりするかもしれません。
まぁセミナーを開いたり、経営を工夫すればある程度のお金を得ることは難しくはないとは思いますが、そうするためには治療家とは全然違う経営者としての考え方が必須です。
それでも問題ない方であれば、それなりにお金を得るチャンスはあるかもしれません。
海外にいると鍼灸ができるのは世界のどこでも生きていける技術としては強いと思うことは多々あります。
鍼灸は今や世界中にあります。
そして多くの国で代替医療の評価が上がってきていることも見てとれます。(日本ではそうでもないですが)
なので世界に出て行こうと考えて鍼灸をやっている方であれば、結構その恩賜に預かれると思います。
何度も言う通り、鍼灸師に最もなってはいけない人は考えることをやめてる人です。
考えない人は何も生み出しません。考えずにできることは考える力を持った人から与えられたものだけです。
なので鍼灸師という自分で考えなければ何にもならない仕事はやめておいた方がいいでしょう。ブラック企業のクリニックに奴隷のように働かされるのがオチです。
最初に書いた通り、鍼灸はとても興味深いものです。
しかし合う人には合いますが、合わない人には合わないと思います。
考えることを楽しんでいる人であれば何かしらの力にはなるでしょう。
それをどのくらい活かせるかはその人次第です。
鍼灸に答えは見つからないと書きましたが、どうしても疑問の答えが欲しくなる時もあります。
いつまでも何も見えなければモヤモヤしますしね。
そんな時は答えを探す旅に出ればいいんです。
(実際に旅に出るわけではありません)
想像しているだけではなく科学的に答えがないか情報収集の旅に出るんです。
科学は毎日進歩しているため、気づいたら今まではかけていたピースが埋まっていて、そこから新たなひらめきが生まれるかもしれません。
それでも足りない時は、専門家に頼む、もしくは自分が研究を始めるのもいいと思います。
実際に僕は今その旅の最中でふらふらとしており、その先どのように傾くかは自分でも明確にはわかっていません。
それでもどちらに転ぼうが自分がそれを楽しんでいることは間違いなく実感しています。
答えはないかもしれませんがそれを探すことには意味があります。
考えることさえやめなければ、鍼灸師として、そして人として、
生き方は無限に広がっているんですよね。
そんな事を書きながら
“あ、昔同じような記事書いたな”
と五分前くらいに気づきました。笑
そうですね、考えることをやめないこと、わからないものや不安にたいしても、積極的に光を当て考え続けられればと思います。わたしは、心理療法の内観法を、プチ瞑想&日記のように続けていますが、とてもストレスの調整にききますよ。鍼灸の先生も、内観研修所で講演とマッサージなどの講習をしてくださり、なにか共通する部分もあると思いますが、関心あられたらぜひお伝え下さい、