僕たちは今インターネットが日常のメインツールと化し、
スマホ、タブレット、パソコンをほぼ全ての一般人が日常的に持つ時代に生きています。
1984年、Appleから一般人向けにとリリースされたMacintoshを皮切りに個人がインターネットにつながる時代が始まり、
その後のMicrosoftからのWindowsの開発により、爆発的にパーソナルコンピュータは広がりました。
そうと考えると、一般人がインターネットで繋がりを持てる時代になってからまだ30年とちょっとなんですね。
今の社会ではインターネットがない生活は考えられないほどに
インターネットの力は絶大です。
まぁそんなことはもう当たり前ですね。
今日書くのは正しい情報を選択する力をつけようという話です。
何か知らないことや興味があることがあれば誰もが行うであろう情報検索。
情報があまりにも溢れるこの世の中、多分ほとんどの人が行うインターネットでの情報検索をする際に、
特に日本人が理解すべき話です。
世界中とつながるインターネットで誰もが博識の時代
僕たちは今では問題に直面したり、わからないことがあればインターネットで調べます。
インターネットが普及する前までは、専門的な知識を手に入れるためにはそれ相応の勉強が必要でした。
情報源も限られており、本屋や図書館に通うか、専門家に機会をもらうということでしか専門的な知識をつけることができず、思い立ったらすぐ調べるということが一つのハードルでした。
今はそのハードルは取っ払われて、すぐにでも知識を手に入れることができます。
しかしそこで新たなる別のハードルが出てきました。
情報選択です。
周りの言葉や情報を簡単に取り入れることができる様になったということは逆もあります。
一人の人間の意見、考えが以前よりも影響力を持つ様になりました。
例えば今僕が書いているこの記事も、インターネットがなければ今見ているあなた達には到底届き得ないものです。
それは何を意味するかというと
正しい情報を選択する力がなければ過剰なほど溢れる情報に振り回されてしまう
ということです。
もちろん周りにある情報を選択する力はインターネット普及以前からも大事でしたが、
今ほど情報があふれた時代になるとそれは必須のものと化します。
上の章の最後に、”特に日本人が理解すべき”という風に
日本人であることを強調しました。
なぜかというとその情報選択能力は、
日本人は確実に外国の多くの人たちに比べて劣っていると思うからです。
日本人が情報選択能力に乏しい理由
情報を選ぶ能力が乏しいと言われてもなかなかピンと来ませんよね。
でも海外経験がある人はなんとなくわかると思います。
もちろん人によりけりですが残念ながら間違いなく日本人は全体的に情報に振り回されやすいです。
日本人が正しい情報を選ぶ能力に乏しい理由はいくつかあります。
・自分で考える能力を養えない教育
昔の記事(下の記事)で書いた通り、日本の教育はその人の個性を育てず抑える方に働きます。

日本で小さい頃からその環境の中で生きて育って来た子供は、周りと同化することを学ばされます。
そして周りと同化しようとなると周りの意見に合わせることが必須となります。
その結果起こるのが、自分で考えなくても周りといれば大丈夫という勘違いです。
その勘違いが多くの国民の意識に影響しているということは、
日本人が“普通”と違う人間を嫌厭するという点からも明らかです。
周りと一緒にいる自分達大多数が”普通”で”間違いない”と信じきっているからこそ、
周りと違う行動を起こす少数派の人に”あいつはおかしい”と拒絶反応が生じるのです。
なので周りといれば自分は正しいと疑わないところから、自分で考える能力が欠如している人が多いということは見て取れます。
・異常なまでのテレビ文化
日本に帰って僕が驚くのはテレビの影響の大きさです。
テレビを毎日観ている人達はびっくりするくらいテレビで流れた情報は正しいという幻想を抱いています。
かっこいい俳優や、綺麗な女優がしていることをつい真似したくなってしまう気持ちはわからなくもないですが、その情報が正しいかどうかというのは全く別の話です。
テレビ番組がそもそもなぜ無料で提供されつつも、俳優や番組プロデューサーなどの多くの人を雇用できているかを考えると答えは明確です。
裏にスポンサーがいるからです。
どの番組でも“ご覧のスポンサーの提供で..”ともろ言っているんですが、ほとんどの人は気にしていません。
スポンサーがいるということは、その優雅な番組の裏にはスポンサーの思惑が隠れているということにまず気づきましょう。
海外でももちろんテレビはあります。
しかし大きな違いは日本のように国内の局が全テレビのチャンネルを占領するようなことはありません。
世界各国の局からそれぞれのチャンネルにつながることがほとんどです。
なのでどの情報(番組)を見るかを選ぶのは結局は視聴者側の判断です。
対して日本のテレビはどの局も同じようなニュースを一つの言語(日本語)で紹介し、同じようなお笑いパターンのバラエティ番組を放送し、それらにチャンネルの違いはほとんど見られません。
結果的に、視聴者が得る情報は一つのパターンしかなく、それは視聴者の判断ではなく情報を見せられているのと同じです。
久しぶりに帰ってその違和感に直に気づくと正直結構気味が悪いです。
これは海外から日本に行った友人の多くがおかしいと指摘するポイントでもあります。
なのでそのテレビ社会でテレビを観て長年過ごした人は情報を選択したことがないため、
受けた情報をそのまま正しいと何の疑いもなしに信じてしまうんです。
・便利すぎる日本語
これも日本にいた時は当たり前すぎて気づかなかったことです。
日本では日本語が便利すぎます。
日本は小さめの島国ですが、日本語という言語は割と力を持つ言語です。
だからこそ日本語を勉強しようとする外国人がたくさんいるわけですが、日本ではその日本語さえできればほとんどのことが賄えます。
日本では国語が日本語なんだから当たり前だ。と思う方はいるかもしれません。
でも海外では実はそうではないんです。
例えば日本ではある専門分野を勉強しようとした時に、
大学や学校で用いられる言語は全て日本語です。
参考書や教科書も全て日本語です。
学校を出て社会人になっても、本屋に行けば全て日本語でありとあらゆる分野の本が棚に並んでいます。
英語圏を除く世界のほとんどの国では母国語でそこまでの環境はありません。
発展途上国の国々では母国語の力が弱く、専門書などがその地の言語で存在することはかなり少ないです。
そのため何かを勉強するにはまずは英語を習得してからようやく専門分野の勉強に着手できるようになります。
国が発展しているG20の中でもほとんどの国で英語を使います。
アメリカやイギリス、カナダ、オーストラリアはもちろん、その他のヨーロッパの国々でも大学以上で勉強する人は母国語に加えて英語はある程度は理解できます。
G20の国で国民が英語がうまく話せないのは間違いなく日本がトップで、その次が韓国です。
英語という世界共通の言語を理解できずに大学を出たり大学院に進めたりする人たちは世界中にはわずかしかいません。
基本的には母国語と英語が大学生以上では当たり前です。
その時点で日本の勉学の環境は少し特殊なんです。
その環境に甘えてると、日本語の情報しか受け取ることができない上に、
情報の発信も海外へ向けてはかなり難しくなってきます。
この言語に甘えられる環境が、日本を国際社会から遠ざけていますし、
世界的な情報の輪から外れてしまっているんです。
情報検索の際には、アルファベットで
前章で書いた通り、日本人が情報を得ようとする時には少し特殊な状況になっています。
特に気をつけるべきは情報検索を行なう際に、ひらがなだけで検索してしまうこと。
日本国内のことであれば日本語の情報をメインに頼りにして大丈夫だと思います。
しかし、世界的な情報を得ようとした時に、日本語で調べるだけで大丈夫だと思うのはかなり危険です。
海外のニュースや新しい情報が入ってきた際に、多くの人がインターネットで調べると思いますが、
海外の情報なのに日本語で手に入るということは間に仲介する誰かが入るということになります。
もともとの英語の記事を日本語に訳した誰かがいるはずなのに、
その翻訳者の顔も名前も、英語力も、所属会社も知らずに、そんな情報を海外の本当の情報だとどうやって認識することができますか?
日本語で書かれている海外の話には
基本的に第三者の認識が入っているということをまずは理解してください。
本当にそれが正しい情報かを知りたければ日本語検索だけで満足せずに、頑張ってアルファベットで調べましょう。
僕はいつも英語と日本語で情報を調べますが、日本語で一つの言葉を調べるとたくさんの情報が出てくるにも関わらず、
英語で同じ言葉を調べるとそのような情報はほとんど皆無ということはしょっちゅうあります。
その逆も然りで、英語では当たり前に出てくる情報も日本語では全く出てこないことも沢山あります。
その理由は簡単です。
情報が統一された日本のテレビで最近はこれが流行ってますよーとある番組が特集を組むだけで
情報を鵜呑みにしてしまう人はそれが本当だと思い込んでしまうからです。
世界的には根拠もないしありえないと考えられていることでも日本人は信じ込み、
日本人が常識だと思っていることも海外では情報のソースがないので信用されていないという
世界と日本では非常に大きな情報のギャップが存在するんです。
2017年現在、統計的には世界にインターネットを使う人口は70億人以上います。
ひらがなで調べるということは、そのうちのたった1.2億人分の情報しか得られないということです。
かなり損というか、ただの井の中の蛙です。
自分は英語が読めないからという理由で何も調べないのは言い訳にしかなりません、
僕が専門学校の時代、卒業後はアメリカに行こうと考えてからは、
あちらの大学院のホームページを開き、何日もかけてカリキュラムの説明等を全て辞書を使いながら一個一個調べました。
英語は当時は全く理解できない上に、大学の制度も日本とはかなり違うのでたくさんの混乱がありましたが、
自分で一つ一つ調べて情報が繋がった瞬間の喜びとそれにより得た自信はいまでも覚えています。
当時から、日本語で海外の情報を得ようとすることには違和感を感じていたので、
たとえ時間が何倍もかかろうともそれをやることには多大な価値があるという気持ちはありました。
いまでもそれは間違っていないと思います。
世界基準の情報を本気で調べたいのであれば、
日本語の情報に頼らず、アルファベットで調べてください。
時間がかかるのであれば、自由時間を削って調べてください。
日本語の海外の情報は常に嘘や間違いをはらんでいるという認識を持ってください。
それ頑張って実践していけば、正しい情報を考える力は自然と付いてくるはずです。
もちろんですが僕のブログもそうです。
日本語で書かれている海外の情報を信じないでということは
僕の記事も手放しで信じるのはやめてください。笑
参考にしてくれるのはありがたいですが、僕が書くことは結局ただの一つの意見です。
鵜呑みにせずに自分で咀嚼した上で、嘘か本当かは自分で決めてください。
まずはこの記事を疑いましょう。
それが情報を選ぶ力の第一歩です。
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