今日は多分今年一番焦った話をします。
いや完全に僕のミスなのですが笑
事が起こったのは先週の木曜日のことです。
タイトル通りです。仕事に寝坊してしまいました。
人は何かをやらかした時に思いもがけない発見をすることになります。
今日はそんなどうしようもない失敗から学んだ話です笑
僕は今年で26歳になります。
まさか20代後半になって寝坊をする日が来るとは誰が想像していたでしょうか。
高校の頃などは眠いからという理由で一限目前の朝課外をすっぽかしたりもしょっちゅうでしたが(結果先生に毎回ありえないくらい怒られる)、それは全て学生の時の話です。
それからは今までもちろん仕事に寝坊したことはありませんでした。
という訳でまずはなぜ今回寝坊に至ったのかという経緯から。笑
皆さんも注意した方がいいですよ!
まずニュージーランドは朝方の人が多いため、僕のクリニックも朝が早いです。
クリニックはシフト制ですが僕は大抵最初から入っているので朝の7時半から一人目の患者を診始めます。
そして仕事は4時半や3時ぐらいには終わります。
しかし木曜日だけはシフトが変わり、僕は遅番になるのです。
遅番だと朝10時から一人目の患者を診始め、夜の7時に終わります。
ここまで読めば多くの人が仕事開始が朝早いから遅刻したと思うでしょう。
しかし、よく読んでください。上に書いた通り、僕が寝坊したのは木曜日。
そう、10時から開始の日に寝坊したのです!
7時半で寝坊したことないのになぜ10時からに寝坊するの?と思う方もいるでしょう。
まさにそこです。それが寝坊の理由なんです。
10時?余裕、余裕。
と、なめてかかっていたからこそ事件は起こったのです。
10時は意外と危険なやつでした。
ダークホース・10時にやられた理由は完全に舐めプですが、具体的にどう舐めていたか。
まず
目覚ましをセットしなかった。
これは舐めてます。完全に。
僕は日頃が朝早いので休日でも自然と朝の8時には一回目が覚めます。
なので目覚ましなんていらねぇよという荒技に出たことが僕の一つ目の失敗でしょう。
そして
携帯の機内モードon。
これも舐めてます。完全に10時を舐めてます。
僕は携帯の電磁波は身体に影響を及ぼし得ると思っているので、毎日ではないですがたまに機内モードにしてから電波を遮断して寝ます。
でもこれはいざという時に誰も連絡できないという命綱なしで崖を登るようなものです。
念のためを考えると目覚ましをかけてない状態でそれを行うことがどんなに危険なものか考えていなかった、というのが二つ目の失敗です。
前日の夜は12時過ぎくらいに寝ました。
僕にとっては早くもなく遅くもない時間です。
ましてや、仕事は10時から。
いつもなら8時くらいに起きてコーヒーを飲みながらゆっくりして仕事に向かうので、その日も8時くらいに起きてゆっくりする予定でした。
その日は夢をよく見ました。
日頃は夢を見ることは少ないのですが、なぜかこの日は夢を3シリーズくらい見ました。
そして朝になり、目が覚めました。
起きた瞬間に、不思議な感覚がしました。かなり長い間寝ていた気がしたからです。
携帯をつけると、時計は11時14分と表示しました。
は??
時差?
最初に考えたことはガチでそれです。
しかしニュージーで寝てニュージーで起きたはずなのでいくら機内モードでも時間に狂いが出るはずありません。
そして時差であってくれと願いながら(あるわけがない)機内モードをオフにすると、
職場の皆や他の友人などから一気に届くメッセージと不在着信の数々。。。
着信音が鳴り響く度に現実に戻ってきて理解します。
やばいこれ完全にやらかしてる!
もうパニックです。
ベラミーがルフィにドンとやられたのと同じ様なパニックです。
その日は患者で予約が全て埋まっていた日だったのでもう最初の患者の時間はとうに過ぎています。
ここで注目すべきなのはクリニックの皆からだけではなく、
他の友人からも連絡が入っていること。
それらのメッセージは、ほとんどが
『どこにいるの?連絡をくれ!』、『何かあったか?大丈夫か?』、『これを見たらすぐに電話して!』などの内容です。
その理由は明確です。
機内モードで連絡がつかないので消息不明扱いになっているのです。
周りの皆もまさか10時に寝坊してるとは思ってもみないからです。
すぐにクリニックに連絡。
寝起きで、かつパニックで、言葉にならない電話をかけると受付が電話に出て一言、
「Oh, Gosh!!(うわぁ、なんてこと!!)」
心配していたようで、申し訳なく思いながら寝ていた旨を伝えます。
すると爆笑しながら
「本当に無事でよかったよ!今日は来れるの?来れるならこっちはなんとかなったからゆっくりおいでね!」
と言って来ました。
優しさに感動しながらも急いで準備をしました。
そして彼らとは別に何回も連絡をしてくれた人がいました。
ちょうどNZに来ている僕の母です。
別々のところに滞在していますが僕のクリニックにも何度か来たことがあったので仕事場から家族にも確認の連絡が入ったのでしょう。
たくさん連絡が入っていたので仕事の前に連絡を入れておこうと思って電話したら、
電話の向こうでまさかの号泣。
通常は7時半から仕事をしてるのに11時でも仕事に現れず、電話は通じずに、誰にも連絡がないということになれば様々な憶測が頭の中で飛び交ったのでしょう。。
後から聞いた話だと、もう半分僕のことは諦めていたらしいです(笑)
なので連絡を入れた瞬間に、「生きててよかった!寝坊?そんなの全然いいよ!生きてりゃ何でもいいよ!」と何度も言われました。
職場について中に入ると、チームの皆となぜか笑いながらハイファイブ。笑
申し訳なくて謝ってると『みんな心配してただけだから無事ならいいよ!』、『よく眠れた?笑』、『Man of Return!(帰って来た男!)』など言われながらその日は一日中皆にいじられることになりました。
消息不明状態だったので急遽全ての患者に僕が来れないと連絡をしたようで、
空いていた鍼灸師がいたら代わりに診てくれたり、別の日に予約を移すなどして、僕のその日の予定表からはほぼ全ての予約が消えていました。
皆に申し訳なく思いながら、
当たり前ですがもうこのような失敗は絶対に起こさないだろうと思っています。笑
ちなみにクリニックではこの案件を踏まえて、
従業員が消息不明になった時マニュアル
を作ろうと話題になっています。笑
通常では起こりえない失敗をすると、日頃からは感じないものに触れることになり、そこから勉強することになります。
一つ目は、
失敗をした時には怒られるよりも、許された時の方が次に繋げようとする気持ちが大きくなること。
怒られるから次は気をつけようというネガティブな感情ではなく、この人たちのために次は気をつけようとポジティブな感情になり、ポジティブな感情の方が効果は大きのです。
失敗した人に怒ることは、エネルギーも時間も使う割に、その次に対しても効果は薄いです。
笑ってカバーしてくれた皆のおかげで僕はこれから二度と寝坊はしないでしょう。
二つ目は、
当たり前だが自分は自分だけではないということ。
僕は正直言って死ぬのはあまり怖くありません(痛いのは嫌ですが笑)。
宗教とかでもなんでもなく、物理的に考えて死んだ先には別の何かが待っていると考えているからです。
それは今の自分と比べて辛い訳でもないので、この世界で脳が停止しようが、心臓が停止しようが僕はなんらかの形で存在し続けると思っています。
なので周りの人たちとは、また死んだ後で会いましょう的な感覚でバイバイできると思います。
しかしそれは僕の解釈だけであって周りの人は違います。
僕が死んだら、僕よりも辛い人生を送ることになる人がいるのです。
それを考えた時に死ぬのが怖くなりました。
僕を思ってくれる人を悲しませないために自分今は絶対死んではいけないと思うようになりました。
これは多くの人にとっては当たり前の感覚でしょうが、僕にとっては多くの人が死ぬのが怖い理由はこれなんだなと気付かされました。
死が怖いのはその先に何があるか分からないからではなく、大事に思っている人がいるからなんですね。
寝坊のようなどうでもいい失敗からも人は学べるものです。
もう二度と寝坊はいたしません。ドン