日本鍼灸は痛みが少ない?ニュージーランドで受ける鍼は?

日本鍼灸と他の鍼灸との違いの話になったときにだいたい上がるのが

日本の鍼は痛みが少ないということ。

 

 

 

ニュージーランドに住んで2年、、

ローカルのクリニックで何人もの鍼灸師と働いています。

 

 

確かに日本の鍼灸は中国針と比べると痛みが少ないことが多いとは思います。

 

 

それでは日本でも中国でもない

ニュージーランドの鍼灸の実態はどうでしょうか?

 

(僕の経験と考えから傾向を読んだ記事です。刺激量は治療家によって大きく変わることを前提に読んでください)

 




僕の勤務するクリニックは比較的大きなクリニックなので多くの鍼灸師が働いており、調子が悪いときは互いに治療をしあうことはしょっちゅうです。

ニュージーランド人はもちろん、イギリス人韓国人も勤務しています。

(意外なことに中国人の鍼灸師はいません)

 

 

 

皆国籍は違えど、世界のほとんどの鍼灸師が行なっている治療はだいたいがTCMベースです。

 

 

TCMの中国針は日本鍼灸と比べると痛いというイメージがありますが、今までニュージーで治療を受けた感覚としては

全く痛くありません。

 

 

 

 

 

もちろん痛みの感じ方には個人差がありますが僕は鍼がそこまで好きでも得意な方でもありません。

 

なので僕が痛みを感じないということは多くの人が痛みを感じづらいと言えるのではないかと思います(完全に主観ですが笑)

 

 

 

 

 

世界中で日本鍼灸の人気が増えてきているという声も聞きますが、その理由の一つに本場の中国鍼よりも痛みが少ないということが挙げられます。

 

確かに僕が出会った限りだと強い刺激を好む患者よりも感覚が少ない治療を好む患者が圧倒的に多いことは事実だと思います。

 

 

中国人の患者や友達と話していると、本場中国の国民の鍼灸離れはなかなか顕著です。

 

そしてその理由を聞くとやはり痛いからという理由が第一に来るんですよね。

 

もちろん”鍼を刺す”というイメージだけで怖がられることもありますが、僕が診ている中国人の患者さんには鍼灸を子どもの頃に受けてトラウマになったまま、何十年も鍼灸を怖くて受けられなかったという人もいます。

 

 

 

 

 

鍼灸や中医学が唯一の医療だった時代と比べて今は患者に選択肢が多く与えられている以上、痛みが強い治療法が避けられる事のは必然で、中国、韓国、日本のみならず、

 

世界中で今は刺激が強すぎる鍼灸自体が受け入れられやすいものではないのではないかと思います。

 

たとえ強刺激の治療がより効果のあるものだったとしてもです。

(鍼の目的によりますが、個人的に僕は治療に強刺激は必要ないと思っています)。

 

 

 

 

 

ニュージーランドで鍼灸は、行われ始めてからまだ半世紀ほどと比較新しいものです。

 

なのでたとえニュージーの大学で教える鍼灸が中医学ベースだったとしても

現代の強刺激を好まない傾向を重視した方向に考えがシフトしているのではないかと思います。

 

 

 

 

僕は日本で発達した方法で鍼灸をしているので基本的には日本鍼灸というくくりでクリニックでは治療しています。

 

そしてクリニック内でも僕は比較的に痛みが少なく治療できるという認識を持たれています。

 

 

 

ガツンと響かせるのが好きな人は多いですが、それでも僕のクリニックの鍼灸師は中医学ベースでありながらだいたいが皆優しい鍼の持ち主です笑

 

 

 

 

 

ちょっと前まで言われてた、中国鍼灸は刺激が強く、日本鍼灸は優しいといった二分割的な考え方は今の世界の鍼灸には当てはまりません。

 

 

情報や人種、文化が入り乱れ、世界中で実質的な国境というものがなくなりありつつある現状と似ていて、

鍼灸も手技や理論が入り乱れて日本鍼灸や中国鍼灸、韓国鍼灸といった鍼灸同士の隔たりもなくなりつつあるのが世界の大部分を占めると思います。

 

 

 

 

 

たとえば誰もが使っている鍼菅。ご存知の通り杉山和一によって考案された為、日本発祥です。

 

でもこれは今や中国や韓国を始め、世界中で用いられています。

そしてそれを使っているほとんどの鍼灸師が鍼管は日本発祥のものだということは知りません。

 

 

 

灸頭鍼も赤羽幸兵衛が考案者なので日本発祥ですが、本場中国でもニュージーでもバリバリ使われています。

これも日本発祥のものだという認識は無いに等しいです。

 

 

 

発祥がどこか認識されなくなるのは悲しいことでもありますが、それだけ国と国との隔たりがなくなってきているという事でいわば必然なのかもしれません。

 

 

 

 

日本や中国、韓国といった鍼灸の長い歴史を持つ国ではまだ違いはあれど、

世界的な鍼灸の刺激は国籍や理論のベースでは測れなくなってきていると思います。

 

 

日本鍼灸師だから痛くない、中国鍼灸だから痛いという認識を世界で持つことはあまり必要ないと思います。

 

最初に書いた通り、結局は施術者次第です。

 

 

 

なのでニュージーでの受ける鍼が怖いという人も心配はいりません。

基本的に痛みは少ないことがほとんどですし、それでも怖いという方は施術者に優しい刺鍼をお願いするようにしてください。

 

よほど強い鍼が大好きな方でない限り、リクエストに答えてくれるはずです。

 

 

 

 

 

僕が今まで受けたもので一番痛いテクニックといえば

中国でよく用いられるグワシャですね。

 

この記事で少しだけグワシャについて書いています笑

右肩が痛すぎた数日間 前編

 

昔背中にやってもらったときは結構気持ちよかったのでこれも施術者によるはずです。

 

トライしてみたい人はトライしてみてください!

 

 





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